ダニ検査 検査結果報告用紙へ
目次
ダニ検査依頼文書
ダニ検査用簡易キット・マイティチェッカー使用説明
ダニ又はダニアレルゲン
ダニの死骸などによってアレルギーを起こす児童・生徒がいます。保健室の布団やシーツなど清潔にしているとは思いますが、意外と多く潜んでいます。検査も学務課から市内小中学校に配布されています。1キットで5ヶ所検査できます。
夏の暑い時期に実施してください。マイティチェッカーには詳しい説明が入っています。以下に載せておきますので、前もって読んでおくといいでしょう。
マイティチェッカー使用説明










• 近年アレルギー症状を呈する児童生徒が増加しているとの指摘があること、保健室の寝具やカーペット敷の教室などで、ダニが検出される可能性があること。
•ダニ数又はダニアレルゲンについて新たに測定すべき。
•簡易な検査方法が開発されていること。
•保健室の寝具、カーペット敷の教室等、ダニの発生しやすい場所について検査。
•判定基準は、ダニ数が100匹/㎡以下、又はこれと同等のアレルゲン量以下。
ダニ又はダニアレルゲンの検査方法
•1㎡を電気掃除機で1分間吸引し、ダニを捕集する。
•捕集したダニ数は顕微鏡で計数するか、アレルゲンを抽出し、酵素免疫測定法にてアレルゲン量を測定する。
•なお、これらと相関の高い方法によって行うこともできる。
免疫化学測定法とは、抗原抗体反応の特異性を利用し、さらに放射性同位元素(RI)あるいは酵素反応を用いて、ppbやpptオーダーなど、ごく微量しか存在しない低分子量の環境負荷物質(環境ホルモンや農薬など)を定量するものです。現在では、RIよりも安全で簡便な酵素反応を用いる酵素免疫測定法(ELISA:Enzyme-Linked
ImmunoSorbent Assay)が主流となっています。
その測定原理は
直接競合ELISA
抗体をマイクロプレートや試験管にコーティング(固定化)したものに、対象物質(サンプルや標準物質)および標識抗原を添加して競合反応させ、抗体に結合しなかった対象物質や標識抗原を洗浄除去後、酵素基質を添加して酵素による発色反応をさせ、ついで発色の程度を比色計等で測定し、対象物質の標準品の発色度と比較することにより対象物質の濃度を測定するもの
判定基準
ダニの数が100匹/㎡以下、又はこれと同等のアレルゲン量以下。
アレルゲンってなんですか?
外から入ってくる異物から体を守るしくみが免疫ですが、マイナスに作用するのがアレルギーです。アレルギーの原因となる物質をアレルゲンといいます。
アレルゲンにはいろいろなタイプがありますが、住居内のアレルゲンとしては次のようなものがあります。
ダニ(虫体、死がい、抜け殻、フン)、カビ、ペット(毛、フケ等)、花粉、その他(羊毛、絹、ソバガラ等)
ダニアレルゲンを減らすには?
•その1 ダニアレルゲン・ダニそのものを減らす
•その2 ダニのすみにくい環境にする
ダニはどんな条件でふえるの?
①高温・多湿
→ 温度:25~28℃、湿度:65~85%
② エサがある
→ フケ、アカ、カビ、食べ物のカスなど
③ 隠れる場所がある
→じゅうたん、寝具、ぬいぐるみなど
ダニは、人にとって快適な住まいで暮らしていますが、最も増えやすい環境はこんなところです。
この3つの条件がそろうと、ダニがどんどん増えます。ダニが増えるということは、アレルゲンも増えます。
ダニアレルゲン、ダニを減らしましょう
•どんな方法があるの?
ここでは、ダニアレルゲン、ダニを減らすための方法を紹介します。
•1.掃除機ですいとる
ゆっくり丁寧に掃除機をかけます。ふとん用ノズル、隙間ノズルなど、場所に応じて効果的に利用しましょう。
また、掃除機の紙パックは早めに交換しましょう。
•2.水洗いする
ダニのフンなどのアレルゲンは水溶性です。水洗いできるものは洗いましょう。
•3.ダニを殺す
ダニは熱に弱いです。60℃以上の熱をかけると短時間で死んでしまいます。
•4.封じ込める
寝具類に使われる「高密度織物」は、ダニを通過させないように繊維の目が細かいため、ダニのフンなどのアレルゲンもある程度封じ込めることができます。
•5.取り替える、捨てる
取り替える場合、ダニのすみにくいもの、洗いやすいもの、管理しやすいものなど考えましょう。
寝具対策
•☆ 寝具の天日干し
晴れた日は天日干しをして、湿気をとばしましょう。ふとんたたきをすると、微細なアレルゲン物質を表面に浮き出させてしまいます。ふとんたたきをした場合は、必ず掃除機がけをしてください。掃除機がけをしないときはたたかないように。天日干しができない場合、ふとん乾燥機を使うとよいでしょう。
•☆ 寝具の掃除機がけ
1週間に1回程度、使用している寝具類の表と裏の両面に掃除機がけをしましょう。ベッドマットやマットレスも忘れずに。
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☆ 寝具の丸洗い(水洗い)
ふとんは1~2年に1回程度丸洗いすると効果的です。季節的に使用するタオルケットや毛布は使用前に丸洗いしましょう。
シーツ類は1週間に1回程度は洗濯しましょう。
丸洗い後は、衣類乾燥機を使うと効果的です。
•☆ 封じ込める
ふとん、まくらのカバーに高密度織物を使用するとダニアレルゲンをある程度封じ込めることができます。新しい寝具に高密度織物を使用すれば、さらに効果的です。ただし、その場合でもふとん干しやカバーの丸洗いは必要です。
•☆ 寝具の買い替え
ダニアレルゲンが高濃度の場合は、努力しても思ったほど減らないことがあります。買い替えも考えたほうがよいでしょう。
値段、使いやすさ、丸洗いできるものなど、家庭に応じて扱いやすいものを選びましょう。枕は、そばがらなどは避け、プラスチック、ビーズなど洗濯できるものがよいでしょう。
日立学校薬剤師会会員各位
ダニ検査について
平成17年8月25日
日立市学校薬剤師会
会長 大曽根 清朗
本年度茨城県学校薬剤師会講習会で学んだダニ検査のキットが日立市におきまして教育委員会学務課より各小中学校に配布されました。
つきましては、担当学校薬剤師に質問など来ると思います。講習会の資料をもとにご指導をお願いいたします。また、講習会に欠席されわからない方は、「学校環境衛生の基準」解説2004薬事日報社の133ページに載っておりますので参考にしてください。残念ながら「学校環境衛生管理マニュアル」日本学校保健会編には載っておりません。
今回配布されたキットはリオンテック㈱のマイティチェッカーです。簡単に操作法を述べると、専用の使い捨て捕集用フィルターを家庭用掃除機の口に装着し、1平方メートルの範囲を1分間吸引し捕集する。そのフィルターをリン酸緩衝液pH7.2を10ml入れ、1分間手で揉み抽出する。その後検査用スティックの先端を上澄み液に3秒間浸漬させ、水平な場所に置き、上澄み液を展開させ10分後に結果を判定する。以下を参考にしてください。
屋内塵性ダニ簡易検査キット マイティチェッカー(リオンテック㈱)
学校環境衛生の基準が平成16年2月に改訂され、ダニまたはダニアレルゲンの測定を義務づけられました。
学校環境衛生の基準による酵素免疫測定法に準拠した簡易試験紙で、抽出液に浸けるだけの簡易操作で、短時間にダニアレルゲンを検出できます。
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検査は簡単
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1.
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家庭用掃除機でゴミを取る
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2.
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1分間揉む
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3.
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マイティチェッカーを3秒間抽出液に浸ける
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3.
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10分間待ってマイティチェッカーの発色程度を見る
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専門知識がなくてもOKです
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判定は次のようにします。
判定の目安 ダニアレルゲンレベル コメント
++ 濃く、太いハッキリとしたライン >35μg(>350匹)/㎡ 通常より多く除去が必要です
+ ラインであることがハッキリわかる 10μg(100匹)/㎡
一般家庭の通常レベルです
+- うっすらと発色しているのがわかる 5μg(50匹)/㎡
良好なレベルです
- 全く発色していない
<1μg(<10匹)/㎡
とても快適な状態です